「メタルギア ソリッド」は、MSXで発売された「メタルギア」「メタルギア2 ソリッドスネーク」に続く第3作目にあたります。 基本路線は前2作を受け継いでいますが、見た目はポリゴンを使用することで、劇的に進化しています。 ゲームの目的は、テロリストに占領された核兵器廃棄所に潜入し、人質を救出すること、さらに、テロリストの核発射能力の有無を調べ、事実ならばそれを阻止すること、です。 このゲームの特徴は「敵に見つからないように進む」ということです。 普通、アクションゲームだと、敵とガンガン戦って進んでいくのですが、このゲームでは、敵になるべく見つからないように、物陰に隠れたり、箱をかぶったりしながら進んで行きます。 もちろん、敵をガンガン倒しながらでも進めますが、敵兵士はどんどん涌いてくる上に、自分は一人。 圧倒的に不利な戦いを強いられます。 で、敵に見つからないようにこっそりと進んでいくわけですが、この緊張感がまさに、メタルギアの醍醐味と言えるでしょう。 ホフク前進で進む。足音をたてないように、忍び足で進む。壁を叩いて敵の注意を逸らす。 こういった行動を駆使しながら、進んでいくわけです。 さらに、ポリゴン使用のグラフィックと、重厚なBGMが、緊張感を演出します。 この「潜入の緊迫感」は、ぜひとも味わってもらいたいです。 それと、登場人物がみんな個性的なんですよね。 その人物の過去とか、生き方とかが、ゲームを進めていくうちに見えてくる。 そのセリフ(フル音声でしゃべる)に思わずハッとしたり、「うんうん」とうなずいたりしてしまいます。 そして、反戦反核をテーマとして打ち出したストーリー。 これが本当に秀逸で、引き込まれながらも、核兵器の恐ろしさを改めて考えさせられました。 制作は「ポリスノーツ」などの名作を世に送り出した、小島秀夫監督。 彼の「はじめにユーザーありき」という考え方は、このゲームの遊びやすさ(操作性等)や、遊び心(デュアルショックを使った仕掛け等)に、如実に現れていると思います。 現在は、オマケ要素を充実させた「メタルギア ソリッド インテグラル」が発売されています(実は私もほしい)。 徹底して硬派な作りの本作、一度試してみてはいかがでしょうか。 |